腸内細菌 善玉菌を増やそう
私たちの健康・体調管理には腸の中の
細菌が大きな役割を果たしています。
その腸内細菌の中でも身体に良い働きをする
「善玉菌」を増やすのが大切です。
腸内細菌とは
私たちの腸には、膨大な数の細菌が住みついています。
赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる間には
このような細菌はいませんが、出産のときや、
母乳などを通して受け取り、
生まれてすぐに腸内細菌が住み始めます。
大人ではその数は100兆個あまり。重さは
1キロ~2キロあります。ダイエットして
1キロ増えた/減ったと大騒ぎしているのに、
お腹の中の細菌がそんなに重たいなんて驚きです。
善玉菌と悪玉菌
細菌というと害がありそうですが、
腸内細菌は私たちが健康な生活を
送るのになくてはならないものです。
腸内細菌には食べ物の消化や栄養の吸収を
助けるという働きがあります。
しかしそれだけではなく、腸内細菌のバランスが
乱れてくると、抵抗力が弱まったり、
アレルギー疾患や肥満につながったり、
最近では脳の働きに影響しているという研究もあるそうです。
腸内細菌には、善玉菌と悪玉菌、
そのどちらでもない日和見菌(ひよりみきん)があります。
善玉菌は、腸の活動を活発にして、
食べ物の消化・栄養の吸収をすすめたり、
身体の抵抗力を高めたりする働きがあります。
代表的な善玉菌は乳酸菌やビフィズス菌です。
悪玉菌は、たんぱく質を分解する助けをしてくれますが、
毒素を出したり、便秘や下痢にもつながったりする、
あまりうれしくない菌です。ブドウ球菌や大腸菌などが代表選手です。
善玉菌と悪玉菌は、合わせて腸内細菌の30%前後を占めます。
残りのおよそ70%が日和見菌です。
日和見菌は、善玉菌が活発になるとその助けをしたり、
逆に腸の中の環境が悪くなると悪玉菌の働きを助けたり。
その名前の通り善玉菌にも悪玉菌にも味方をします。
つまり、身体の健康を保つには善玉菌を増やすことと、
善玉菌を活発にして、日和見菌にもっと
善玉菌を助けてくれるように働いてもらうことが大切です。
善玉菌を増やすために
善玉菌を増やすお勧めの食べ物の代表は、
ヨーグルトです。ビフィズス菌や乳酸菌が
入っているというヨーグルトがたくさん市販されています。
次に、善玉菌のエサになる食物繊維です。
野菜や果物、海藻、きのこ類には
食物繊維がたくさん含まれています。
また納豆や味噌などの発酵食品も大切です。
玄米を入れたご飯、野菜入りのお味噌汁に納豆。
健康的な日本の朝ごはんのイメージがしますが、
本当に身体に良い組み合わせだったのですね。
一方で食べ過ぎに気をつけたいのが肉類。
悪玉菌は肉類の脂肪やたんぱく質を
分解しようとするため、肉類を食べ過ぎると
悪玉菌の働きを活発にしてしまいます。
また夏になるとつい冷たい物をとってしまいますが、
腸を冷やすと善玉菌の働きが悪くなり
腸内のバランスを崩してしまいます。
夏場でも冷たい物を飲み過ぎたり、
冷房で身体を冷やす過ぎたりせずに、
夜はお風呂であったまるのもポイントです。
まとめ
知らず知らずのうちに私たちの身体に
住みついている腸内細菌。自分自身ではないのに
私たちを助けてくれる不思議で大切な存在です。
善玉菌たちにやさしい食事や生活をすることは、
私たち自身の身体をいたわることでもあります。
大切な仲間とともに健康な日常を送りたいですね。